- カトリックの教え
令和6年度9月モットー『責任感』
数年前に電車内の切りつけ事件で一緒に乗り合わせた看護師が被害女性を救護したというニュースがありました。
その看護師の方は後のインタビューで、はじめは怖くて逃げていたが「助けなきゃ」で無我夢中で手当てをしたと振り返っておられます。
危険な状況での救護は、自分を顧みない英雄的な行動だと思います。一方、自分が乗り合わせていたら何ができただろうかと考えますが、きっと何もできなかっただろうと思います。
私たちは日々様々な出来事に遭遇します。日常生活での小さなことや人生の転機となる大きなこと。その際、あらゆる行動を選択することができますが、そもそも「〇〇した方がよさそう」「何かできる」と感じないと、何もできないのではないでしょうか。
「何かできるかも」と思ったとき、私たちにはそれを行える能力(タレント)があるかもしれません。小さなことですが、「道ばたに落ちているマスクを拾う」「手助けが必要そうな人に声をかける」「嬉しいことがあった人と一緒に喜ぶ」などはすぐにできることでしょう。
もちろん、感じたことをすべてできるわけではありませんし、必要なことを人から教えてもらうことも多くあります。日常のやるべきことや役割を果たしたうえで、自分のセンサーに従うことは、自分が任されている能力を使うことにつながると思います。なぜなら、私たちは同じ出来事を見ても、センサーは人それぞれ違ったところに反応するからです。